自分のセンスに賭けるのをやめた

自分のセンスに賭けるのをやめた

一時期、自分には相場を読む勘があるのではないかと思っていた。伸びる銘柄を先に見つける。下がったところで拾う。うまくいった年もあった。だが、それが実力なのか、ただ運が良かっただけなのか、あとになっても見分けがつかない。この見分けのつかなさが、結局のところ一番厄介だった。

2021年、実家を売った資金など、まとまった額を動かす機会があった。そこで、自分の判断力に賭けるのをやめ、S&P500に大きく寄せた。同じようにすべきだ、という話ではない。ただ、何十年も自分の勘を信じ続けるより、市場そのものに乗っていたほうが、性に合っていた。

以来、投資はひどく退屈になった。毎月同じように積み立て、下がっても動かず、上がっても浮かれない。刺激と呼べるものはほとんどない。だが、この退屈さこそが、長く続けるための条件だったのだと思う。

安心を買ったつもりはない。米国株に偏っている以上、為替にも市場全体の不調にも影響される。信用取引で持っている枠は、今も維持率を見張り続けなければならない。タカラトミーの株だけは、優待目当てで手放していない。センスに賭けるのをやめたと言っても、きれいに一つへ均したわけではない。

判断を手放したのは、他に判断すべきことが多すぎたからでもある。教育費、生活費、この先の働き方。考えることはもとから多い。投資くらいは、自分で選び続けなくてもいい形にしておきたかった。

不動産という選択肢も、一度は検討した。管理や流動性まで含めて考え、今の自分には向かないと判断した。この先、また気が変わるかもしれない。それでも今は、この退屈な選択を続けている。

この発信は、投資助言、税務助言、法律助言を目的としたものではない。個人の実録として書いている。
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