数字は足りている。感覚が、足りていない。

数字は足りている。感覚が、足りていない。

資産は、億単位である。実額は、月次資産記録に書いている。ここで書きたいのは、その数字を見てもなお、辞められると思えない理由である。

自分でも一度くらいは、この数字を見て「もう十分ではないか」と思ったことがある。だが、その考えは長くは続かない。

資産額は、FIREを考えるときに真っ先に見る数字だ。一億でいいのか、二億で足りるのか、三億あれば安心なのか。世の中にはそういう議論があふれている。だが、実際にその数字を目の前にして分かったのは、資産額そのものより、その先にある問いの多さだった。

四人家族が、無理をせず、かといって贅沢もしすぎずに暮らせる年間の支出はいくらか。子どもが育つにつれて、その額はどう変わっていくのか。市場が大きく崩れたとき、自分は本当に売らずにいられるのか。

これらはどれも、資産額とは別の軸にある問いだ。そして、そのどれにも、まだ確信を持てていない。

会社を辞めることそのものは、目的ではない。目的があるとすれば、それは選べる状態になることだ。続けるか、辞めるか、働き方を変えるか。その選択を、生活や教育費に追い立てられる形ではなく、自分の意志で行えるようにしておきたい。

いつ、その状態になるのか。今のところ、決めていない。早いほうがいいとも思うし、簡単な話ではないとも思う。両方が同時に本当だ。

この記録は、その両方が同時に本当である状態を、無理に一つにまとめずに残しておくためのものである。

この発信は、投資助言、税務助言、法律助言を目的としたものではない。個人の実録として書いている。